令和8年9月2日、第1回精神医療に関する地域医療構想検討ワーキンググループが開催され、新たな地域医療構想における精神医療提供体制等に関する議論の進め方・検討すべき内容について議論された。新たな地域医療構想の策定ガイドラインは本年7月に公表されているものの、精神医療については今年度中に結論を得ることとなっていたところだ。


参照:新たな地域医療構想策定ガイドラインが公表。医療法・医療機関機能報告・病床機能報告・主な診療報酬の観点で病院の役割を確認



精神医療を含めた地域医療構想、今後のタイムラインを確認する

 今後の予定を確認すると、今年度中に議論をまとめ、精神医療を含めたガイドラインを策定することになっている。その上で、令和9年度からは精神医療も含めた医療機関機能報告制度を開始する。なお一般医科では、本年10月から医療機関機能報告が始まることとなる予定だ。






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精神医療で論点となるポイントは?

 令和8年度診療報酬改定において、精神医療については「多職種による専門領域への対応、地域包括ケアへの対応の環境整備」・「慢性疾患・高齢患者への対応」・「精神科におけるかかりつけ医機能を発揮する環境整備」の3点がポイントとなっていた。




 一般医科を見てみると、新たにはじまる医療機関機能報告と整合性を図るかのように、急性期病院一般入院料を新設され、特定集中治療室管理料等には病院そのものの救急受け入れ実績の要件などが設定されたり、積極的に在宅医療に取組む医療機関を手厚く評価する在宅医療充実体制加算が新設された。


参照:【2026年9月レポート】急性期一般入院料を929病院が取り下げ。地域包括医療病棟は診療報酬改定後に20病院増加。


 精神医療領域の診療報酬改定の内容も、新たな地域医療構想との整合性を図ることをイメージしていることを考えると共に、患者数の減少、病床利用率の低下も人口減少社会を見据えて対応が必要になる。今後の議論では、そうした環境変化を読み取り、どのように対応していくかが重要な論点になる。





参照:令和7年4月から令和8年4月にかけて、精神病床は4,634床減少。基準病床数とのギャップが最も小さいのは愛知県。精神療養病棟・特殊疾患病棟の算定回数は増加傾向




 今後について、以下のような対応は検討しておく必要があるだろうと個人的に考える。


・250床未満で1年を超える長期入院患者和の割合が高い病院は、200床未満まで病床削減を検討し、在宅療養支援病院の届出と精神科地域密着多機能体制加算を見据えて、外来機能の強化を図る


・高齢患者の長期入院が多い病院では、特殊疾患病棟や介護医療院も検討する。また、一般医科医療機関との連携を強化し、慢性疾患の重症化予防に努める


・各地で開催される外来医療の協議の場での連携への協力を積極的に発信し、連携に加わっていく


 今後は、一般医科と同様に構想区域を考えていくかどうかも重要な論点になる。構想区域は二次医療圏と一致させていくことになるが、精神病床のない構想区域も出てくる可能性がある。先日の策定ガイドラインにはへき地などでは巡回診療やオンライン診療などの活用も検討することが記載されていたが、精神医療においても同様の対応・環境整備が求められることも考えられる。引き続き行われる議論を注視していきたい。