毎年7月11日は世界人口デー ~医療提供体制と人口について考える~

7/12/2022

ニュース解説 経営 働き方改革

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 毎年7月11日は世界人口デーという国際記念日。1989年7月11日に50億人目が生れたのを契機に、国連人口基金(UNFPA)が提案し、国連で総会で正式に国際記念日として決まった。

この世界人口デーに合わせて、世界の人口問題に関する話題が提起されているが、そもそも政界、そして我が国の人口はどうなっているのかをUNFPAの「世界人口白書2022」をもとに個人的にポイントと思うところをピックアップしてみた。


・世界全体人口は2021年より7,900万人の増加。14か国で人口1億人を超えるている。

・2050年にはインドが中国の人口を抜く。なお、インドの人口が増えているのは出生率が高いこともさることながら、衛生環境の改善による乳幼児死亡率の低下も影響しているそうだ(日本経済新聞 インドの人口、23年に中国抜いて世界最多に 国連推計)。

・今後、ナイジェリア、コンゴ民主共和国、エチオピア、タンザニア連合共和国などのアフリカ諸国での人口が大きく伸びてくる。特にサハラ以南のアフリカ諸国。アメリカも人口は増えるそうだが、出生率の低下を移民政策による社会増でカバーしていくとのこと。

・日本の人口は2021年より約50万人減の1億2,560万人。世界人口では11位で前年と同じ。しかし、人口上位国のほとんどは人口は増加しているが、日本とロシアだけは減少している。

・日本においては生産年齢(25-64歳)の割合が低いのが顕著で、人口減少の中でその割合アが低くなっていく傾向がある。少子化によるもの。なお、COVID-19感染拡大の影響で日本だけではなく、世界でも出生率は低下している。



世界人口デーに合わせて、人口に関する話題を取り上げてみたが、改めてわかるのは、人口問題は患者数の減少でもあり、医療従事者の減少も意味し、より働き方改革や地域の実情に合わせた医療資源の集約化・分散・連携強化が必要だと感じさせられた。

では、少子化対策をして人口が増える施策を強化していくのがよいかというと、そうとも言い切れないとも思う。実際に人口が増えたとしても、本当に豊かで、経済発展を続けることができるのは別の問題で、人口増加がそのまま問題解決につながるものでもない。そう考えると、今起きている事象(人口問題だけではなく、景気・経済も含めて考える)というのは、過去の政策の失敗とかは関係なく、起きるべくして起きた必然的な事象であったのかもしれないと思えなくもない。少子高齢社会の先進国として、前例のない医療・介護提供体制の新しいモデルを創造している貴重な体験をしているのだともいえる。

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