令和7年度補正予算が閣議決定され、公表された。医療機関に対しては「医療・介護等支援パッケージ(処遇改善・経営改善)」として、10,368億円(他の柱の取組も加えると13,832億円)となる。厚生労働省管轄の医療分野文部科学省の大学病院に対する支援について確認する。


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医療政策ニュースのつぶやき


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医療分野における賃上げ・物価上昇に対する支援

 病院に対しては、1病床あたり19.5万円の支援が行われるが、19.5万円のうち処遇改善支援に8.4万円、必要経費の物価上昇対策として11.1万円という内訳になる。無償診療所、薬局に対しては施設単位での支援となるが、薬局については店舗数によって異なる。

 なお、救急受入件数に応じた支援となる救急加算額も用意されており、1,000件未満の病院では500万円が、三次救急病院であれが件数に関係なく1億円が支援される。





施設整備促進支援事業

 地域医療構想の推進、救急医療・周産期医療の確保となる新築、増改築等を行う医療機関(医療提供体制施設整備交付金、医療施設等施設整備費及び地域医療介護総合確保基金(Ⅰー1)の交付対象)に対して、㎡数に応じた建築資材高騰分等の補助を行うもの。





福祉医療機構による資本性劣後ローンの創設

 (独)福祉医療機構の融資メニューに地域で必要な医療機能を有していながら、債務超過等により必要な新規融資が受けられなくなっ ている民間病院の財政状況を改善させ、民間金融機関からの融資再開につなげるための資本性劣後ローンを創設する。また、そのために国は機構の財政基盤及び審査体 制等の強化を図るための支援を行う。




医療分野における生産性向上に対する支援

 業務効率化・職場環境改善に資する ICT機器等の導入等の取組を行う病院に対して必要経費を支援し、医療分野の生産性向上を図る。1病院あたり1億円を上限とする。なお、業務効率化・職場環境改善に関する目標値を設定し、進捗管理を行う「業務効率化推進委員会(仮称)」を設置することが求められる。





病床数の適正化に対する支援

 病床数の適正化(削減)を進める医療機関を対象とした財政支援。 交付対象・古布学は以下の通り。

 一般・療養・精神病床、有床診:4,104千円/床 (ただし、休床の場合は、2,052千円/床)




産科・小児科医療機関等に対する支援

 地域で安心安全に出産できる体制確保、救急を含めた小児入院医療が実施できる体制確保に向けた取組を支援。




⼤学病院機能強化推進事業

 大学病院改革プラン等に基づき病院運営の構造転換を図る大学病院に対して、診療報酬では補填されない教育・研究の質を高めるために必要となる経費の一部を支援。例えば、病院長のマネジメント体制の構築、地域医療構想に基づく役割分担と連携など。