バイオシミラーの目標は、「2029年度末までに80%以上置き換わった成分数が全体の成分数の60%以上」に。

5/02/2023

ニュース解説 経営 薬価制度 薬剤師

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令和5年4月28日に開催された経済・財政一体改革推進委員会の中の社会保障ワーキンググループ(第46回)の中で、バイオ医薬品の後続品であるバイオ後続品(バイオシミラー)に関する今後の取組の目標値が公表されている。

その内容は「2029年度末までに、バイオシミラーに80%以上置き換わった成分数が全体の成分数の60%以上にする」 というもの。


バイオシミラーは再審査期間や特許満了日が満了していない適応症は取得できない「虫食い効能」になっている。また、効能・効果で作用機序が異なっている場合、又はその作用機序が明確になっていない場合には、効能・効果ごとに同等性を証明する必要がある。なお、バイオシミラーの場合は、後発医薬品に比べて有効成分の分子量が大きく、構造も複雑だ。そのため、先行バイオ医薬品と同じように臨床試験が行われている。そして、バイオシミラーは成分毎に使用割合が大きく異なる。主な原因の一つとしてよくあげられるのが、高額療養費の問題だ。バイオ医薬品を選択することで高額医療費の対象になるケースなどがそれだ。そのため、インスリンやダルベポエチンなどの使用割合との差が大きくなっている。今後の仕様促進においては、高額療養費の運用ルールなどの見直しも合わせて検討することが必要になってくるだろう(参照:高額療養費制度が救うもの、阻害するもの)。


なお、成分毎の目標数値や具体的な取り組みについては実態調査を今年度中に行い、設定されるとのことだ。


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