令和8年2月13日、第647回中央社会保険医療協議会 総会が開催され、令和8年度診療報酬改定の点数及び施設基準等の数値の入った個別改定項目が公表された。個人的に興味がある項目をこれから取り上げ、紹介していく。今回は、精神領域について確認する。


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精神病棟入院基本料の引上げ幅を確認。18:1と20:1は引き続く存続するも、1年以上の入院に関しては現行より約50点の引き下げ

 医科一般と同様に、精神病棟も入院基本料は引き上げとなっている。気になっていた、18:1と20:1は引き続き存続となったが、1年以内の入院でなければ評価は下がることとなる。早期社会復帰や病床削減を促す構造だ。




 その一方で、こちらも医科一般と同様に病棟への多職種配置を評価する項目が新設されている。対象となるのは13:1と15:1入院基本料、急性期治療病棟入院料2となる。

 また、病床規模が大きくない(250床以下)を対象として、外来機能の強化と拡充、地域医療連携を評価する精神科地域密着機能体制加算が新設された。これは、前回新設され、今回廃止される精神科地域包括ケア病棟入院料に代わるものといえる。






 精神科地域密着機能体制加算は病床規模を縮減している精神病院にとっては魅力的に感じる点もあるが、PSWやOTの常勤配置といった体制面の整備、着実な早期退院が求められるなどハードルは決して低くはない。しかしながら、人口減少していく社会を考えると、早期に意思決定をして取組みを始めることが重要に感じる。



身体合併症への対応について、対象を拡大するとともに医療依存度の高い領域に関しては包括範囲を見直し

 入院期間が長くなりがちな精神病棟においては、一般内科の疾病を有する患者もいる。今回の改定では糖尿病と特定疾患療養管理料の算定対象となる疾病の患者に関する内科医の診療を新たに評価する。なお、自院に内科の標榜がない場合は、遠隔連携診療料による対応も別途可能となるだろう。





外来診療については、新たに30分以上の初診診療区分を設けるとともに、60分以上の初診診療を引上げ。早期診療体制充実加算は診療所と病院の区別を撤廃へ

 精神領域では初診待機患者がいまだ多い現状から、評価の区分を見直すこととなっている。また、医療機関が単独で支援するのではなく、連携を通じてサポートできる体制を構築するべく、早期診療体制充実加算は大きく見直される。




 また、情報通信機器を用いた精神診療についても、新たな指針を遵守するとともに、あらたに60分以上という区分を設け、精神領域でも情報通信機器の利活用を正しく推進していく姿勢を明らかにしている。