令和8年度診療報酬改定の個別改定項目の確認②~医療DX、医薬品安定供給、ポリファーマシー対策、遠隔連携診療料の拡大とスキーム~
令和8年2月13日、第647回中央社会保険医療協議会 総会が開催され、令和8年度診療報酬改定の点数及び施設基準等の数値の入った個別改定項目が公表された。個人的に興味がある項目をこれから取り上げ、紹介していく。今回は、医療DX、医薬品安定供給、ポリファーマシー対策、遠隔連携診療料について確認する。
【お知らせ】医療政策ニュース解説ブログroute"hckn"および医療政策ニュースのつぶやき、医療政策ニュース解説ラジオの更新情報をBlueskyでお知らせしています。よろしければ、フォローをお願いいたします。
医療DX推進体制整備加算から電子的診療情報連携体制整備加算へ
新たになった電子的診療情報連携体制整備加算のポイントは大きく2つある。これまでは初診のみの算定だったが、再診、入院でも算定が可能になるということ。2つ目は、入院においてはBCPの策定が求められることになる。それに伴い、診療録管理加算からBCPに関する要件は削除となる。より多くの病院でBCPを求めることになる。
後発医薬品の使用促進から、安定供給・バイオ後続品の使用促進へ
すでに後発医薬品の調剤割合が90%近くに達していることもあり、使用促進という目的から、安定供給に対する支援へと方向性が変わった。合わせて、一般名処方の対象にバイオ後続品を追加し、薬局でのバイオ後続品調剤体制加算を新設するなど、金額ベースでの後発医薬品の使用促進の目標達成に向けた取組を評価することとなった。
ポリファーマシー対策は地域医療連携で解決を
これまでの議論で比較的多く登場したキーワードが「ポリファーマシー対策」だろう。退院時薬剤情報連携連携加算を廃止して、直接的な評価である薬剤総合評価調整加算に統合して評価を引き上げている。また、病棟薬剤業務実施加算も再編し、従来の1と2を2・3とし、薬剤総合評価調整加算の実績に合わせた加算1を新設し、300点という高い点数が設定される。
また、薬局で、在宅でポリファーマシー対策を実施することも新たに評価される。ポリファーマシー対策は、地域医療連のテーマの中で議論されていく。
遠隔連携診療料は、場所を選ばず実施・評価が可能に
今回の診療報酬改定では、病院そのものの機能を特化していく方向性が鮮明になっている。そうなると、診療科も限定的になっていくこととなり、専門外の領域に関する地域の医療機関との連携が重要になってくる。遠隔連携診療料の見直しは、そうした特化していく病院での対応力をサポートする内容となった。ポイントとしては、医療情報ネット ナビイなどを利用して、地域内の医療環境を理解し、情報通信機器を用いた診療が可能な医療機関と連携を促進していくことだろう。