令和8年1月23日、第644回中央社会保険医療協議会総会が開催され、令和8年度診療報酬改定の個別改定項目の内容案が公表されている。2月13日頃と思われる答申に向けて、今回の短冊の内容を基に議論を詰めながらアップデートしていくこととなる。


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 短冊の内容と議論について、これから複数回に分けて確認、解説をしていきたいと思う。今回は、包括期入院(地域包括医療病棟、地域包括ケア病棟、回復期リハビリテーション病棟)とリハビリテーション、療養病棟入院基本料について、短冊から要点をピックアップした。



地域包括医療病棟、一般病棟入院基本料を算定する病棟を有していない入院料1とそれ以外の入院2があり、さらに、緊急入院・手術の有無で区分が1-3と細分化

 要件の緩和などが既定路線となっていたが、一般病棟入院基本料の有無、緊急入院や手術の有無でさらに評価を細分化するものとなった。なお、85歳以上の患者の割合が二割を増すごとに平均在院日数が緩和される仕組みになっている。

 注目したいのは「包括期充実体制加算」。これは、許可病床数200床未満の救急医療若しくは下り搬送を受け入れる体制を有する急性期病棟を有しない保険医療機関で、地域包括医療病棟又は地域包括ケア病棟で算定できる在宅及び介護保険施設の後方支援機能を評価するものだ。





地域包括ケア病棟、退院時共同指導料2と介護支援等連携指導料を包括外に

 地域包括ケア病棟については、地域包括医療病棟と同様に、緊急入院と予定入院で差を設ける見直しとなる。具体的には、在宅患者支援病床初期加算における対象の拡大で差を設けることとなる。また、退院時共同指導料2と介護支援等連携指導料を包括外にする。

 また、地域包括ケア病棟においてもリハビリテーション・栄養・口腔連携加算を算定可能とし、当該加算を算定する患者について、入院栄養食事指導料及び栄養情報連携料の算定を可能とすることとなっている(後述)。





回復期リハビリテーション病棟入院料1を届け出ている病棟を対象に、実績指数、排尿自立支援加算の届出及び退院前訪問指導の実施割合等を要件回復期リハビリテーション強化体制加算を新設

 回復期リハビリテーション病棟入院料については、今回最も見直しが多いものとなったといえる。いわゆるスーパー回復期リハビリテーション病棟ともいえる強化体制加算の新設が目を引く一方で、FIM運動項目のうち「歩行・車椅子」及び「トイレ動作」の得点について、入棟中又は入室中に5点以下から6点以上に上がった場合、分子のFIM運動項目利得に1点を加えるといった早期在宅復帰に効果がある項目を高く評価する見直しで消化器領域の医薬品や歩行・トイレ補助具の活用など期待される。また、退院前訪問指導料の出来高算定が可能になった。






 

包括評価の病棟における除外薬剤・注射薬の範囲の見直し

 高額な薬剤を理由に包括期入院での受入れに影響が出ていることが問題視されている。生物学的製剤やJAK阻害薬などを新たに包括範囲から除外することとなっている。






疾患別リハビリテーション料等における専従の範囲を見直しへ

 セラピストの配置を規定する病棟内に、回復期リハビリテーション入院医療管理料又は地域包括ケア病棟入院医療管理料がある場合、専従のセラピストの兼任が可能であることを明確化されることとなるなど、専従要件が柔軟になる。その一方で、各疾患別リハビリテーションについて、離床を伴わずに行う場合の区分を新設するなど、効果が乏しいと思われるものについては評価を下げることなども考えられているように見える。







療養病棟入院基本料、経腸栄養管理加算の要件を緩和し、積極的に取組む医療機関に評価を

 入院患者の処置が重複する場合に高い区分となるように見直すといった見直しの他、摂食嚥下機能回復体制加算及び経腸栄養管理加算の見直しを図り、中心静脈栄養から経腸栄養・経口摂取への移行に努力する医療機関を評価する見直しが行われる。