令和8年1月23日、第644回中央社会保険医療協議会総会が開催され、令和8年度診療報酬改定の個別改定項目の内容案が公表されている。2月13日頃と思われる答申に向けて、今回の短冊の内容を基に議論を詰めながらアップデートしていくこととなる。


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 短冊の内容と議論について、これから複数回に分けて確認、解説をしていきたいと思う。今回は、外来医療について、短冊から要点をピックアップした。



機能強化加算とかかりつけ医機能報告の整合性は次回改定に持ち越し?

 かかりつけ医機能報告制度と機能強化加算の整合性を図ることが今回の診療報酬改定では注目されていたところだが、現時点ではデータ提出加算による実績の報告を望ましいとするものにとどまっているといえる。なお、BCPの策定が要件に追加されている。

 時間外対応加算を時間外対応体制加算として見直し、評価を引き上げる。





生活習慣病管理料、包括範囲の見直し、そして管理料Ⅰでは血液検査等を少なくとも6月に1回以上を要件に

 継続算定率の評価など注目されていたが、管理料Ⅱの包括範囲の見直しで時間外対応や救急外来の加算を包括外とすることで対応することのように見える。管理料Ⅰでの血液検査を6カ月に1回行うことを要件にするといった見直しもある。また、医師の負担の軽減、そして、かかりつけ医機能報告における患者及び家族からの要望に応えて説明することが必要になったことからか、療養計画書に患者の署名は不要となった。





地域包括診療加算等にもポリファーマシーへの取組を要件に追加へ。24時間対応薬局との連携を緩和へ

 認知症地域包括診療加算等を地域包括診療加算等に統合することとなった。また、対象となる疾患2つ以上を有する患者を対象としていたが、今回からは対象疾患を有する要介護被保険者等も対象者に加えることとなった。

 地域包括診療加算の届出でネックとなっていた24時間対応薬局との連携について、緊急時に処方が必要となる解熱鎮痛剤等の薬剤の院内処方が可能な体制が整備されている保険医療機関に限り、24時間対応の体制が整備されていなくてもよいことになった。なお、1処方につき5種類を超える内服薬があるもの及び 1処方につき抗うつ薬、抗精神病薬、抗不安薬及び睡眠薬を合わせて3種類を超えて含むものは対象外となる。





特定機能病院や紹介受診重点医療機関等からの逆紹介と平時の連携を評価

 新型コロナ禍以降、外来患者は増えておらず、比較的規模の大きい病院でも患者数を確保する意味で逆紹介がやや鈍くなっている印象がある。そこで、逆紹介を促すべく、連携強化診療情報提供料の対象を拡大するとともに内容を見直し、紹介元・紹介先双方が算定できるようになる。また、特定機能病院等からの紹介受け入れを評価する。かかりつけ医機能報告を地域で活性化していくための環境作りの評価だといえる。





遠隔連携診療料の対象の拡大。入院患者に対する実施も評価へ

 実績が低調な遠隔連携診療料だが、今回の見直しで一気に対象が拡大され、大きな伸びが期待できる。特に、入院患者に対する実施の評価に注目したい。おそらく、療養病床や精神病床などでの実施をイメージしているのではないかと思われる。

 人工腎臓については、腎代替療法診療体制充実加算を新設し、BCPやシャントラブルに対する平時の連携を評価することとなる。

 療養・就労両立支援指導料については、対象となる疾患を撤廃し、算定期間を倍にすることとなった。