令和8年1月23日、第644回中央社会保険医療協議会総会が開催され、令和8年度診療報酬改定の個別改定項目の内容案が公表されている。2月13日頃と思われる答申に向けて、今回の短冊の内容を基に議論を詰めながらアップデートしていくこととなる。


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 短冊の内容と議論について、これから複数回に分けて確認、解説をしていきたいと思う。今回は、物価高対策・賃上げ対策・医療DX・医薬品安定供給関連について、短冊から要点をピックアップした。



物価高対策として、物価対応料(1日につき)を新設。調剤においても調剤物価対応料(3月に1回)を新設

 今年に入ってからすすめられた物価高対策と賃上げに関する診療報酬上での支援策が明らかにされた。今回の短冊では、ベースアップ評価料及び看護職員処遇改善評価料の名称はそのままになっている。今後、名称の見直しなどありそうだ。







医療DX推進体制整備加算と医療情報取得加算を廃止し、電子的診療情報連携体制整備加算を新設

 医療DX推進体制整備加算はいったん廃止の上、あらたに電子的診療情報連携体制整備加算を新設としてリスタートを切ることに。また、診療録管理体制加算の施設基準を見直して、BCPを切り離し、入院基本料に加算できる子的診療情報連携体制整備加算においてBCPを求めることとなった。昨今のサイバーセキュリティ対策にかかる費用を本加算で支援するということだろう。







医薬品安定供給への取組を評価する「地域支援・医薬品供給対応体制加算」を新設

 後発医薬品の使用促進については、長期収載品の選定療養いおいて大きく進展した。しかしながら、医薬品安定供給に関する問題はいまだ続いている。そこで、現行の後発医薬品使用体制加算や後発医薬品調剤体制加算の目的を使用促進から安定供給に変更し、加算を存続させることとなった。本加算で特に注目すべきは、引き続き後発医薬品の使用促進を促すのと同時に適正取引を推進すべく、個々の医薬品の価値及び流通コストを無視した値引き交渉を慎むこと、原則として全ての品目について単品単価交渉とすることも盛り込まれている点だ。





 なお、バイオ後続品の使用促進も今回改定では大きくうたわれている。本年8月からは高額療養費の患者自己負担が引き上げられることに伴い、先行バイオ医薬品を使用しても高額療養費の対象にならないケースも出てくる患者も出てくるかもしれない。そうなると、バイオ後続品を選択する患者も増えてくることが考えられるだろう。