かかりつけ医機能報告制度に基づく、報告が令和8年1月から3月の間に求められる。しかし、一部の都道府県(新潟県など)では1月末を期限と設定しているので注意が必要だ。


 かかりつけ医機能報告制度は令和7年度から施行されており、医療法第 30 条の 18 の4により、都道府県知事に報告しなければならないこととなっており、報告したかかりつけ医機能の一定の内容を院内掲示する必要がある。なお、報告をしなかった場合だが、都道府県知事から報告するよう命令を受ける可能性があり、それでも報告をしなかった場合は三十万円以下の過料に処するとされている。なお、令和8年度診療報酬改定では、このかかりつけ医機能報告と機能強化加算の施設基準や要件が関連してきそうだ。





 実際の報告についてだが、原則として「G-MIS」で報告することとなっており、同時期に報告する医療機能情報提供制度定期報告よりもかかりつけ医機能報告を先に実施することとなる。医療機能情報提供制度定期報告では、かかりつけ医機能報告で入力した内容の取り込みが可能となっているためだ。なお、紙による報告も可能だが、電子メールアドレスがない、インターネット環境がない等の理由があることが必要で、あらかじめ、管轄の保健所に問い合わせが必要となる。



かかりつけ医機能報告に関する報告については厚生労働省の「かかりつけ医機能報告制度」のページにG-MISの操作方法などまでわかりやすくまとめられている。


以下に、改めてかかりつけ医機能報告制度についてポイントを整理する。




①対象となる医療機関は、特定機能病院と歯科医療機関と助産所を除くすべての医療機関となる。


②かかりつけ医機能報告では、かかりつけ医機能を有する医師の有無を報告する1号機能、1号機能有となった医療機関はその機能の実績を報告する2号機能の2段階の報告となる。


③1号機能とは、「継続的な医療を要する者に対する発生頻度が高い疾患に係る診療を行うとともに、継続的な医療を要する者に対する日常的な診療において、患者の生活背景を把握し、適切な診療及び保健指導を行い、自己の専門性を超えて診療や指導を行えない場合には、地域の医師、医療機関等と協力して解決策を提供する機能」。実際の報告では、以下の項目への対応が必要となる。

・「具体的な機能」を有すること及び「報告事項」について院内掲示していること。なお、院内掲示用の帳票は、G-MISより出力できるようになっている。

・かかりつけ医機能に関する研修の修了者の有無、総合診療専門医の有無

・17の診療領域ごとの一次診療の対応可能の有無、いずれかの診療領域について一次診療を行うことができること

・一次診療を行うことができる疾患

・医療に関する患者からの相談に応じることができること。おおむね4か月以上継続して医療を提供することが見込まれる場合で、患者やご家族から求めがあった際に応じること




④その他の次項 ※現在は要件ではないが。5年後の見直しでは必須になる可能性も

・かかりつけ医機能に関する研修の修了者の有無、総合診療専門医の有無

・一次診療を行うことができる疾患を報告していること

・医師数、外来の看護師数、専門看護師・認定看護師・特定行為研修修了看護師数

・かかりつけ医機能に関する研修の修了者数、総合診療専門医数

・全国医療情報プラットフォームに参加・活用する体制の有無

・全国医療情報プラットフォームの参加・活用状況、服薬の一元管理の実施状況


⑤2号機能では、通常の診療時間外の診療、入退院時の支援、在宅医療の提供、介護サービス等と連携した医療提供を報告する(実績については前年度のレセプトデータが自動入力されているものもある)と共に、健診、予防接種、地域活動(学校医、産業医、警察業務等)、学生・研修医・リカレント教育等の教育活動 等も対象となる。


 令和8年度診療報酬改定との関係もさることながら、今後の地域医療連携ネットワークの構築においても、地域内の医療機関情報を相互に把握しておくことは、ネットワークの内側に入るためにもかかりつけ医機能報告への参画は重要になる。

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