令和8年1月23日、第644回中央社会保険医療協議会総会が開催され、令和8年度診療報酬改定の個別改定項目の内容案が公表されている。2月13日頃と思われる答申に向けて、今回の短冊の内容を基に議論を詰めながらアップデートしていくこととなる。


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 短冊の内容と議論について、これから複数回に分けて確認、解説をしていきたいと思う。今回は、入院医療における働き方改革・負担軽減について、短冊から要点をピックアップした。



ICT機器等の積極的な活用を。令和7年度補正予算「生産性向上に対する支援」で導入、診療報酬で保守メンテナンス・サブスク料金を

 ICT機器等の導入で、看護配置に1割以内の減少であれば所定の基準を満たすという内容だ。ICT機器の購入は令和7年度補正予算を活用し、その後の保守管理料は診療報酬でサポートしていく構図となっている。注意点としては、補正予算の要件にあるように「業務効率化推進委員会(仮称)」を作り、進捗管理や効果検証を行うことだ。ICT機器が時間をどれだけ生み出しているかなど明確にしていくことが必要だろう。







医師事務作業補助者も、ICT機器等サービスを積極的に活用してもらい、生産性向上を

 既存のAIサービスを含む様々なICT機器サービスはAIやRPAによる文書作成等の合理化、定型の作業が多く、医師事務作業補助者にとってみると、更なる生産性向上が実現できる。




 こうしたICT機器の導入を行うことで、通常医師事務作業補助者1人を1.2人として参入することが可能となる。なお、AIサービス以外であれば1.3人として参入できる。こうした見直しに伴って、業務範囲を明確化すると共に、「業務効率化推進委員会(仮称)」といった委員会を通じて年1回の評価が必要となる。



診療科の偏在に対応した高度急性期病院に対する支援

 今回の診療報酬改定の議論では、医師偏在対策・地域差がテーマに上がっていた。特に、消化器外科領域などにおいては、直接的に医師の賃金等に対する支援の必要性も議論されていた。令和8年度診療報酬改定では、地域医療確保体制加算2を新設し、特定診療科(消化器外科、心臓血管外科、小児外科及び循環器内科から3つを特定)に対する対策や地域の医療機関との機能分化・集約に関する協議を行っている特定機能病院(7:1)及び急性期総合体制加算の届出のある病院を対象に評価する。また、この地域医療確保加算2に外科医療確保特別加算も新設する。







都道府県ナースセンター等の無料職業紹介事業や適正認定事業者の利用を推進、様式9の見直しも

 いわゆる人材紹介会社等の紹介手数料の負担が経営問題にも直結するようになってきている。そうした状況から、適正認定事業者等の利用を推進することで急な看護師不足(暦月で1か月を超える1割以内の一時的な変動があった場合)に伴う看護配置基準の見直しについて3か月の猶予が得られる。