孤独孤立対策にかかりつけ医機能を有する医療機関も連携を。再製造SUDの普及促進を診療報酬で。

1/11/2024

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  令和6年1月10日、第577回 中医協総会が開催され、診療報酬改定に向けた議論が行われた。賃上げ、再製造単回使用医療機器、孤独孤立に関する精神疾患、看護必要度について議論されている。なお、今回は、いわゆる短冊の目次案も提示されている。こちらについては1月12日の中医協で改めて議論される予定なので、また改めて内容については解説する。ここでは、再製造単回使用医療機器と孤独孤立に関する精神疾患ついて確認する。

孤独孤立に関する精神疾患として、「こころの連携指導料」の在り方について議論されている。令和4年10月に自殺総合対策大綱が閣議決定され(参照:自殺総合対策大綱の素案が公表。自殺対策でもかかりつけ医機能にさらなる期待。)、昨年は孤立孤独対策推進法が成立(参照:孤独・孤立対策推進法が成立~かかりつけ医機能・入退院支援部門を有する医療機関、特に薬局は注目を~)している。災害や新興感染症を契機に、孤独孤立の問題がクローズアップされている中、医療機関においてもその対応が求められ、評価につながる。その一つが「こころの連携指導料」だといえる。紹介元側が指導料Ⅰ、紹介先が指導料Ⅱとなる紹介先となる指導料Ⅱについては、届出ていない理由として近隣に連携先がないことがあげられており、「こころの連携指導料」そのものの周知もさることながら、相互に発信・連携する取組が必要になっている。ホームページの利用や地域医療情報連携NW、定期的なカンファレンスなども検討されるのではないだろうか(参照:協力医療機関として、平時からの連携・情報共有を。そして、介護保険施設・障害者支援施設での診療報酬で算定可能な項目の拡充を。)。



また、かかりつけ医等で自殺体験に直面していることもわかっていることから、かかりつけ医機能を有する医療機関との連携のための周知であったり、指導料Ⅰにおける研修の在り方についても改めて検討される見通しだ。



再製造単回使用医療機器、通称:再製造SUD(シングル・ユーズ・デバイス)という。1回しか利用できない医療機器を再び利用できるように専門事業者が収集して、再利用できるように再製造するもの。SDGsの観点からも好ましいとされているものの、あまり普及しているとは言い難いのが現状だ。



患者への説明、在庫管理の手間とコストがネックとなっていることから、普及促進するための見直しが検討されることとなっており、再製造SUDの使用実績が一定程度ある医療機関での再製造SUDを用いて対象となる手術を実施した場合の評価を設けることが提案され、具体的な検討に入る。

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