3年に一度、一般病院の患者に対して実施される「受療行動調査」。診療所は対象外。患者による満足度や受診行動を確認するためのもので、今回は2020年に実施されたもので、COVID-19感染拡大期にかかっているタイミングだ。その調査の中から、注目したいポイントを確認したい。
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また、ホームページについては、スマホに対応していることが重要だといえる。また、院長を始めとするスタッフの顔写真も。やはり医療機関を受診する時に、接してくれる医療スタッフの顔つきは気になるもの。
待ち時間対策は、外来機能分化の推進がポイント。医療機関単独でできることは、時間を短く感じてもらうためにメディアを待合室に置くなどの時間を短く感じてもらうための工夫まで。本質的には、基幹病院等に患者が集中しないように、連携を通じた役割分担が大事になる。待ち時間とは連携の強度のバロメーターと考えたい。
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初診の場所について。大病院・特定機能病院では初診からの通院が約3割以上となっている。ただ、緩やかに診療所からの紹介受診が増えてきていることは外来機能分化が緩やかに進んでいることと思う。おそらく、新たに通院を始めた方が後者で、前者は古くからの通院患者と思われる。
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受診に際して自覚症状があったのかどうか。ちなみに、私は4年前に健診で指摘を受け、通院治療が始まった。自覚症状は微塵もなかった。健診、もっと普及していこう。
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入院中の患者に対する今後の治療方針についての調査。基本的には、転院するというのは患者にとっても負担であり、不安を生むことにつながる。だから、そのまま同じ病院で継続治療を続けたいというのは自然の話。ただ、早期退院して社会復帰するには、医療機関毎の専門性をしっかりお伝えして、転院することのメリットと社会復帰への最善の近道であることをわかりやすくお伝えしていくことが大事だと思う。場合によっては、入院の段階でそうした説明や転院先に関する情報も早めにお伝えして、イメージを沸かせておくことも。
外来・入院における満足度調査項目別の調査。待ち時間に対する不満が高いのは確かだが、それを超えるのは医師を始めとする医療スタッフのコミュニケーション。患者にとってみれば、初めの受診ほど不安でいっぱい。待ち時間はその不安を増幅させてしまうが、コミュニケーションはその増幅を抑えることができる。患者さんの待機時間などできればおおよそでもよいので把握して、適切な声掛けを。例えば、「お手洗いなど大丈夫ですか?必要でしたらその間は席をきちんと確保しますよ」「お水などいかがですか?」など自然にできるようにありたい。