令和6年9月30日、厚生労働省は平成25(2013)年に策定した後発医薬品使用促進ロードマップを改定、新たにバイオシミラーの使用促進にむけたロードマップを「安定供給の確保を基本として、後発医薬品を適切に使用していくためのロードマップ」及び「バイオ後続品の使用促進のための取組方針」として公表した。
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安定供給の確保を基本として、後発医薬品を適切に使用していくためのロードマップ
2029年度末(第4期医療費適正化計画の期間中)までに数量ベースですべての都道府県で80%以上という目標はそのままに、副次目標としてバイオシミラーが80%以上を占める成分数が全体の60%以上、後発医薬品の金額シェア65%以上、という設定となっている。
参照
後発医薬品使用促進策に関する金額ベース65%という新たな目標。その意味と今後の対応。
バイオシミラーの目標は、「2029年度末までに80%以上置き換わった成分数が全体の成分数の60%以上」に。
なお、第4期医療費適正化計画の中間年となる令和8年度末に状況を確認し、目標を見直すことや「後発医薬品産業の在るべき姿」を実現するための対策について別途策定の予定だ。
バイオ後続品の使用促進のための取組方針
令和7年度からは、バイオシミラーの採否や処方切替に必要な情報等を整理・公表すること、保険者努力支援制度などの保険者インセンティブでバイオシミラーに関する新たな指標を追加することを検討することなど予定されていることが明らかにされている。また、本年10月から始まる後発医薬品のある長期収載品の選定療養を参考に保険給付の在り方を検討する、という文言も盛り込まれている点に注視したい。