令和4年7月20日、令和6年度からの第8次医療計画策定に向けた検討会が開催された。今回の検討会では、5疾病5事業及び在宅のこともさることながら、外来機能に注目が集まった。本年6月7日に閣議決定された骨太方針2022にもかかりつけ医機能の明確化がうたわれたところで、さらに日本医師会では独自のワーキンググループを作ることも発表されたところ。ただ、今回の検討会はあくまでも医療計画に関するものであって、かねてから言われているかかりつけ医認定制度とは異なるものの、認定制度の議論に少なからず影響を与えることは容易に考えられる。初めに、今後の議論の予定を確認しておく。
まだ議論は始まったばかりで、8月から関係者からのヒヤリング等を通じて、大まかな方向性が決まり、年内にもとりまとめが行われる。認定制度については、年明けから議論は本格化することになりそうだ。
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なお、医療計画では今回のかかりつけ医機能については外来医療計画見直しの一環での議論となっている。外来医療計画とは、医師過剰地域での新規開業や高額医療機器の設置・稼働状況を見極め、医療費抑制と共に、医療資源が乏しい地域や在宅医療など不足する医療サービスを拡充するためのもの。2020年度から導入されているが、COVID-19感染拡大の時期と重なり、とくわけ高額医療機器の共同利用については効果的な運用ができたとは言い難かった。これから本格的に議論されるかかりつけ医機能とは、この外来医療計画の中で地域医療の要として、そして外来機能報告の結果を受けて登場する紹介受診重点医療機関への橋渡し役としての期待が集まる。
そして、令和6年度は診療報酬・介護報酬の同時改定も控えている。現在は、地域包括診療加算等がかかりつけ医機能に対する評価となっているが、こうした項目のあり方や、新たに登場するかかりつけ医認定制度がどのように反映され、2025年問題の時代に突入していくのか、注目が集まる。