公的統計、オープン情報の活用① 景気ウォッチャー調査

4/13/2022

オープン情報 ニュース解説 統計

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 4月8日、内閣府より景気ウォッチャー調査が公表された。この調査は、毎月25日から当月末にかけて、地域毎の景気動向をスーパーの店員などの小売業者やレストランスタッフなどの飲食業者に電話やオンラインアンケート、電子メールで調査・ヒヤリングをして景気動向指数を算出する。株式投資などしている方であればよく耳にする「DI」というもので、景気の現状と先行きを確認する上で重要な指標の一つだ。

景気ウォッチャー調査(内閣府)

医療機関においてはあまり関係なさそうに思うかもしれないが、景気の動向は医療機関の経営にも多少なりとも関係がある。例えば、景気が悪くなってくる予兆があれば、未収金等のリスクも発生することが考えられなくもないし、社会に対する不満をぶつけるかのように、クレームが増えてくる確率が高まるともいえる。医療は景気に左右されないとよく言われてきたが、確かに「経営」という観点では参入障壁も高いことがあって競合が少なかったり倒産件数が少ないことやリレーションシップ・バンキングの一環もあり融資を受けやすいことからそのように言われている。しかし、経営とは少し離れた医療の現場においては、社会の不満や不安がぶつけられる場面に直面する。こうした景気の動きも意識的に確認し、世情を知っておくことで、未収金対策や接遇も含めた患者対応の強化や注意点の確認といった備えもできる。

なお、この景気ウォッチャー調査ではタクシーの運転手も調査の対象になっている。調査対象者数2050人のうち44人(2.1%)になる。私は、病院等医療機関に初めて行くときは必ずタクシーで、できれば全国チェーンではなく、地元のタクシー会社のものを利用することにしている。タクシーの運転手はいろんな人を後部座席に乗せ、ときにはその容姿などを、印象的な会話のフレーズをよく見ている。オープン情報で医療機関の情報を事前に収集し、タクシーの運転手から現地及び医療機関や患者層、そして評判について話を聞くのが私の常套手段だ。COVID-19感染拡大の影響で医療機関では患者満足度調査を行う機会は減っていることかと思うが、もしこれから医療機関の満足度調査や評判を確認したいと考えているなら、タクシーを利用することをおすすめしたい。

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