令和5年12月7日の夕刊三重電子版に、障害者サービスを巡る話題が取り上げられている。
参考)入所待機者、三重県内で346人 知的障害者の支援施設 親の高齢化で年々増加
内容は、知的障害者の入所施設について、親の高齢化に伴い入所待機者が年々増加していることと、重度訪問介護に対する費用の問題だ。
これは特に三重県だけに限った問題ではなく、全国的にもみられる事象だ。医療技術の進展、人口に占める高齢者割合の増加が、障害者サービスの利用者増につながっている。
記事では、重度訪問介護についての問題にも触れている。一般的に、施設からの地域移行(退所)、居宅介護で状況を見極めて、重度訪問介護の支給を、という流れとなるが、近年の居宅介護・重度訪問介護の事業所数及び利用者数はほぼ横ばいが続き、その難しさが伝わってくる。また、人口減少が進む自治体では体力(税収など)の問題もある。
記事にもあるように、地域で知恵を出し合うことが必要だし、行動することが大事だ。令和6年度診療報酬改定では、トリプル改定ということもあり、障害者福祉サービスとの連携に関する評価も随所にみられる(参照:高齢者施設・障害者施設等・介護支援専門員への「超」接近を ~医療・介護・障害福祉サービスの連携の評価~)。
高齢者福祉の最終ゴールは住み慣れた街での良い看取りだと思うが、障害者福祉の場合は少し違う。障害と共に、地域で生き抜いていく、ということだ。だから、地域「共生」社会だ。
医療機関だからこそできる支援、地域共生社会への貢献として、障害と共に生き抜くことを支援するために、平時からの連携も含めて考えていきたい。